登山と健康

 先日、遠島山(トオジマヤマ)に初めて登った。この山は、久慈市と岩泉町にまたがる標高1,262mの山で、久慈市最高地点であるだけでなく、安家森の1,239mより高く、岩手県北の最高峰でもある。
 この山は県別登山ガイドに載っており、自宅から近いこともあり、そのうち登りたいと以前から思っていたが、私の実力ではまだ無理と思い敬遠していた。しかし、最近登山力が向上したこともあり、無理なら途中で戻っても仕方がないと割り切り、挑戦することとした。
 久慈市門前の自宅から登山口のある久慈市山形町内間木洞までは、車で45分と近い。
内間木洞の少し先の林道が登山口だが、分かりやすく間違うことはない。
 1時間ほど林道を登ると、4合目の少し手前にある遠島山荘に着く。遠島山荘はトイレ、炊事施設がある結構立派な山小屋で、前の広場ではキャンプもできる。
 山荘を後にして、4合目を過ぎると林道は終わり、いよいよ本格的な登山道となり、斜度も増す。5合目には、叩いて音を出すクマよけがあり、それを叩いて進む。それ以外にもクマよけの為、鈴の音と音楽も使う。音楽は、ラジオは電波状況が悪く使えず、ポータブルCDプレイヤーでワグナーの曲を流しながら登った。
 幸いにクマには遭遇せずに、2時間40分で山頂に立つことができ、感激である!
往復5時間、高度差800mの山行であった。
 以前にも書いたが、登山は全身持久力や全身筋力向上、骨量向上に役立つ。さらに、登頂の達成感は意欲の向上につながり、うつ状態を良くするなど、精神面でも好影響を与える。
 登山はまさに、健康長寿の特効薬なのだ。
 私は65歳を過ぎてから登山を始めたので上達は遅いが、次は往復6時間のコースに挑戦したいと思っている。
                               (竹下敏光)

2022年03月16日